もらいタバコ

短編百合小説「もらいタバコ」のテーマソングです。

「もらいタバコ」

白い煙を吸って吐いて
胸が痛くなるほど苦しいのに
どうしてもやめられないのは
あなたのせいです

火をつけるためのシガーキス
してみる?なんて
馬鹿じゃないの いい歳して
だけどそれに乗った 私は
もっと馬鹿だよね

締め付けられるほど苦しいのは
あなたのタバコをもらい過ぎたせい
1本ちょうだいって何度も持ってくから
仕返しに私ももらってやったの

甘い毒を吸って吐いて
胸が痛くなるほど苦しいのに
どうしてもやめられないのは
あなたのせいです

瞬く間に火がついて
私の奥深くまで
胸の中黒くなるほど 愛してしまった
ライターなんて 持っていかないの
ほんと馬鹿だよね

夢を見てしまうほど心地いいのは
あなたのタバコをもらい過ぎたせい
私のよりちょっとだけ強いから
きっと いつもより鼓動がうるさいの

数えきれないほど 火を付け合って
いつになったら越えられる? この数センチ
どれだけ一緒に朝焼けを眺めたら
あなたの胸の奥届くの?

胸が痛くなるほど苦しいのは
あなたのタバコをもらい過ぎたせい

痛み覚えるたびに
寿命が減っていくのなら いっそ
あなたの吸うそのタバコの
私があげたそのタバコの
煙になれたらいいのに
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